健康福祉委員会の行政視察

二泊三日の日程で、大田区議会の健康福祉委員会の行政視察を実施しました。

⚫︎初日は、静岡県議会で「ふじのくに健康長寿プロジェクト」について説明を頂きました。

大田区でも現在、東邦大学との共同研究で「人生100年を見据えた健康寿命延伸プロジェクト」を実施していますが、今後の展開について課題があります。
静岡県の事例は、参加者にインセンティブを与えたこと、民間企業を巻き込んだこと、結果を明確に示し自治体同士の競争意識を生み出したことが、成功した大きな要因と言えます。
区に戻ったら、健康医療政策課に共有して、健康寿命延伸プロジェクトの今後に生かしていきます。

⚫︎二日目午前中は、明石市議会を訪問し「こども養育支援事業」について説明を頂きました。

泉房穂前市長の「こどもに寄り添って、こどもの成長を応援する。」という理念から、
・養育費の取り決めのお手伝い
・養育費の立て替え
・差し押さえのお手伝い
を行っています。
今年4月には普遍的な制度としていくため、養育費に関する条例も制定されました。
「法は家庭は入らず」という考えは時代遅れ。行政が家庭に関与して積極的に支援することが求められる時代。
大田区では、養育費の取り決めについての相談、公正証書等の作成費用の補助までは実施していますが、立て替えや差し押さえのお手伝いまでは実施していません。
離婚や別居の際に最も影響を受けるこどもに寄り添うため、大田区でも同様の事業の実施について、提案をおこなっていきます。

⚫︎二日目午後は、岡山市に移動し岡山市議会で「岡山型持続可能な社会経済モデル構築総合特区」についてお話を伺いました。

「要介護になっても、在宅で。」をテーマとし、様々な新しい制度の実証実験をおこなっています。
結果、介護度改善に取り組んだデイサービスへのインセンティブ制度、医療法人の配食サービス、要介護高齢者の就労的活動の促進など、国制度の改正に生かされています。
デイサービスの利用者さんが、生きがいとして就労的活動ができる環境の整備は、私も区議会で取り上げたテーマ。大田区でも是非、進めていきます。
特区として、新たな制度に挑戦できる環境は羨ましいが、特区の認定自体が内閣府で、実際の規制緩和の交渉先は厚労省と、縦割りの関係からうまく進まない部分も多いとのこと。

⚫︎そして最終日は、神戸市議会を訪問し「認知症神戸モデル」についてお話を伺いました。

平成19年に愛知県で認知症の方が電車にはねられ、JRが家族に賠償を求めた事例がありました。
それをきっかけに、全国に先駆けて「認知症の人にやさしいまちづくり条例」を施行し、認知症検診だけでなく、認知症事故救済制度や、裁判で賠償責任がないと判断された場合でも、別途、事故に遭われた市民に見舞金を支給する制度など先進的な取り組みを行っています。
また、認知症対策として「地域の力」を主体とした取り組みを行っており、認知症高齢者への声かけ訓練の実施、町会などへの専門職の派遣なども実施しています。
大田区では、物忘れ検診の実施や認知症サポーターの養成講座は実施していますが、今回の神戸市の制度から比較するとまだまだ支援体制は不十分です。
認知症の方を誰一人取り残さない仕組みとして、認知症神戸市モデルを参考にさせて頂きます。